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キャラクターや世界観を際立たせる絵作りをUE4で実現していく、IP創出の中核的役割。 バンダイナムコオンラインのテクニカルアーティストという働き方が面白い!
バンダイナムコオンラインが開発・運営するサービスの技術領域全般を支えるチーフテクノロジーオフィサーの吉田に、バンダイナムコオンラインのテクニカルアーティストという役割について聞いてみました。
──そもそもテクニカルアーティストとはどのような存在なのでしょうか?
吉田:
ざっくり言えば「デザイナーとプログラマーの橋渡しをする人」ですが、業界においても定義がまだ曖昧で、会社やプロジェクトによって求められることが異なります。
というのも、業界を取り巻く技術が常に進化する中で求められる要件の幅が広がっていること、そして幅が広がったことにより会社やプロジェクトによって使う技術のバラつきが大きくなったからです。
──会社やプロジェクトによって求められることが違うとのことですが、バンダイナムコオンラインにおけるテクニカルアーティストはどんな役割ですか?
吉田:
絵作りをテクニカルな方面から実現する、つまり、デザイナーの作りたい絵がどうやれば技術的に表現できるかを考え、実現する役割です。
テクニカルアーティストというと、元々デザイナーだった人がなる場合と元々プログラマーだった人がなる場合とがありますが、バンダイナムコオンラインでは、後者のプログラマの素養のあるTAの強化に力を入れているところです。
職種で言えば「グラフィックスプログラマー」に近いかもしれません。
例えばシェーダーやマテリアルといったものをどう処理すればデザイナーが望んでいる表現になるか、そういったことを技術的にいろいろ試したり、調査し実現していきます。
──それには具体的にどんな知識が必要になりますか?
吉田:
バンダイナムコオンラインでは、ここ数年Unreal Engine4(以下、UE4)を使用したゲーム開発が主流になってきています。
UE4はPBR(Physically Based Rendering)で、フォトリアルな表現が得意なんですが、バンダイナムコオンラインの方向性としては、絵画やイラストに近いノンフォトリアルな表現に強くなりたいと考えています。
そのため、そのノンフォトリアルな表現をUE4に乗せていく為の知見が望まれます。
…とはいえその知見を持った人はそう多くはないというのが業界の現状でもある。
まずPBRへの理解は必要です。それをベースにUE4への理解、そしてデザインへの興味と知見の獲得といった形でテクニカルアーティストとしてのステップを重ねていけると思っています。
──知識以外には必要なものは何でしょう?
吉田:
デザイナーとのやりとりの中から論理を導き出す仕事なので、
いろんな人の言葉を解する読解力、それと意図を伝えるためのコミュニケーション能力も必要です。
デザイナーのデザインアセット量産業務等における効率的なワークフロー、パイプラインづくりも将来的に期待するところではありますが、最初から求めることではないかなと思います。
エンジニアやPMもその辺を見ていますし。
──バンダイナムコオンラインがノンフォトリアルな描写を主に行うのはなぜですか?
──バンダイナムコオンラインのテクニカルアーティストにフィットする人はどんな性格・性質なのでしょうか?
吉田:
性格は個々いろいろあって良いと思います。
ただ、フォトリアルは「現実」という見本に寄せていけば寄せていくほど良いと判断できますが、ノンフォトリアルはその見本となる情報がないので、前例のないことに取り組むことになります。そのためにいろんな情報をキャッチしに行ったり、何かを調べまくったりすることもあるでしょう。
前例や正解がないことだから、意見はいろいろもらえても、何が正しいかについては誰からも教えてもらえないので、自分で試行錯誤するしかないんですね。
なかなか「これだ!」ってところに着地しないこともあるだろうし、想像もしてなかった答えに出会うかもしれない。
そこを「ああでもない、こうでもない」と自由に考えトライ&エラーを楽しめる人にはぴったりだと思います。
これはテクニカルアーティストに限らずバンダイナムコオンラインに向いてるかどうか、とも共通点がありますが。
──テクニカルアーティストのやり甲斐や面白さはどこにあると思いますか?
吉田:
バンダイナムコオンラインでは今後オリジナルIPの創出に注力していきますが、その世界観やキャラクターをデザイナーと一緒に創り上げていくのがテクニカルアーティストです。
そしてキャラクターというのは見た目だけで作るものではなく、その仕草や表情なんかでも印象が大きく変わりますよね。
どんな動きをするのか、それをプログラマー、デザイナーと仕上げていくのも役割です。
テクニカルアーティストは言わばIPを生み出していく中核的存在なので、
「一緒にIPを生み出していきたい」という方と仲間になりたいです。
──テクニカルアーティストに限らずバンダイナムコオンラインで活躍している人はどんな人でしょうか?
吉田:
ゲームが好きなこと。これに尽きます。
テクニカルアーティストだろうとなんだろうと、開発中のテストプレイにも巻き込まれます。(笑)
自分たちが作っているゲームが好きで、
「ここが面白いよね」とか、「ここが気持ちいいよね」とか、
その「好き」を発信して「誰かの好き」を作り出せる熱量を持った人が多いなぁと思います。
バンダイナムコオンラインが好きなのは、
絵作りだけでなく、ゲーム全体がちゃんと面白くなることを一緒に考えられる人ですね。
──テストプレイはいつも白熱しているんですね!
吉田:
みんな本当にゲームが好きだし真剣なんです。
作ったものが本当に面白いものになっているかどうかを確認するには、テストプレイするしかないですし、いろんな人に意見をもらうほどに完成度も上がる。
だからテストプレイを社として推奨してますし、そこに協力的なメンバーも多い。
中途入社してきたメンバーたちからも、「こんなにテストプレイする会社はまずない」と言ってもらえるほどやってます。
作った自分たちが盛り上がれないものを、お客様は盛り上がれませんから。